全体を3つのボリュームに分け、両サイドにレンガの外壁の書架棟を配し、2つの書庫棟に大屋根を架けるという単純な操作で、中央に30m角の開放的なアトリウムを作り出している。屋根は鉄と集成材を組み合せたハイブリット構造で、木の構造がアトリウムを柔らかく包み込む。内部は図書館の利用目的ごとに音のレベルに沿ったゾーニングを行い、研究や集中的学習のレベルには「個室閲覧室」、積極的議論を伴う学習のレベルには「グループ閲覧室」、そして試験の情報交換のように通常の会話を伴うレベルには「閲覧スペース」という3つの音のレベルを設定し、それらを入口から奥に行くにしたがい静かな空間になるように配列し、様々な学習に対応できる「喋れる図書館」を実現した。