ブルーオーシャン・ドーム

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2025年大阪・関西万博におけるパビリオンで、豊かな海を次世代へ残すための啓発を目的としている。竹、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、紙管という異なる素材を用いた大小3つのドームが一体となり、三次曲面の形状を構成している。
ドームAは、曲げ加工した竹集成材による直径19mのドームである。竹は成長が早く3~4年で伐採できる一方、放置竹林による竹害が問題となっている。その解決策として、高知県産の竹を小幅材に分割し、蒸気処理を経て接着剤を塗布・圧縮して面材化。厚さ8mmの面材を曲げながら6層重ね、厚さ48mmとした材で、伝統的な竹細工に見られるような幾何学のドームを構成した。
ドームBは、CFRPのグリッドシェル構造による直径42mの大スパンドームである。CFRPの原料である炭素繊維は、日本が世界的なシェアを誇る素材である。万博会場の地盤が脆弱で仮設建築でも杭などの地盤改良が必要であるが、解体が楽で産業廃棄物を出さない、軽量かつ高強度のCFRPを採用した。直径100mm・厚さ5.6mmのCFRPパイプを直交させて二層にし、結束バンドでジョイントした。その上に不燃膜材を固定するためのスチールパイプを筋交い材として利用した。
ドームCは、紙管の立体トラスによる直径19mのドームである。外側には外径137.8mm・厚さ18.9mmの紙管を、内側には外径114.3mm・厚さ18.9mmの紙管を用い、直径300mmのスギ集成材の木球ジョイントで接合し、分子構造のような空間を形成している。万博閉会後は、海外に進めているリゾートホテルの施設として再利用される。軽量構造は輸送もしやすい。

ZERI JAPAN
Osaka Expo 2025 / 大阪市