大分市の中心市街地に位置する美術館。1階には、巨大な無柱空間であるアトリウムがあり、その中に気密性、遮音性を持った可動展示壁で自由に間仕切れる企画展示室がある。閉鎖的な展示室だけでなく、アトリウムと一体とした展示も可能となっている。また、建物正面の外装には水平折戸を設け、開放することでアトリウムは半屋外空間となり、街に開かれた展示やイベントなど多目的に利用可能となっている。3階は1階と対照的なオーソドックスな閉鎖的な企画展示室と常設展示室を計画し、展示物に適した展示環境の提供が可能となっている。外壁は木質ハイブリッド集成材と杉無垢材のブレースを重ね、構造体がそのまま、大分の伝統的な竹工芸のようなパターンの意匠となる。