木造の屋根をつくりたいという純粋な気持ちと、さらにシンプルなイメージとして、子どもの頃使った木製「ゴルフティー」のキノコ状の形が思い浮かんだ。そこで、六角形と三角形が組み合わさったジオメトリーによる木造グリッド連続アーチのユニバーサルな大屋根をつくり、その下にクラブハウスに必要な機能を配置した。韓国の伝統を意識するデザインという意味で、慶州の古建築を回った時、日本の木造建築と比べ石が基壇部に多く使われているという強い印象を持った。そこで木造の軽快なアーチと対比して、更衣室や風呂場などを石の基壇部に配した。このクラブでは、VIPレセプションとスパ、そしてVIP用ロッカールームを兼ねたスイート・ルームをそれぞれ別棟としてクラブハウスに付随させた。

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