紙の劇場 -中国上海万国博2010 日本産業館メイン展示

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この劇場は、日本産業館のテーマのひとつ“パルス”を劇場運営のコンセプトとして、映像展示をする施設である。“パルス”、つまり観客の動きを“脈動”するように流すため、心臓の左右心房のように、左右対称に2つの70人用ホールを並置させた。どちらかのホールに案内された観客は、まず3分間のプレショーの映像を目の前のスクリーン(高さ10mx幅6m)で見る。そしてプレショー終了と同時にスクリーンはスライドして消え、その奥の高さ18m、幅10mの巨大なスクリーンに6分間のメイン映像が映し出される。映像終了後、3分間で退場と次の観客の入場が行われる。この12分サイクルを繰り返し、もう1つのホールで同じサイクルが6分遅れて繰り返される。ホール内の天井、壁、イスは全て径の違う紙管が使われている。曲面状にうねった紙管は適度に吸音と音を乱反射させる効果を持っている。