東日本大震災 / 避難所用間仕切りシステム

Iwate / Miyagi / Fukushima / Yamagata / Niigata / Nagano / Tochigi, Japan
Paper Partition System(PPS)は避難所におけるプライバシー保護を目的とした簡易的な間仕切りシステムである。大規模災害時において被災者の多くは体育館などの大きな空間の中で長期間プライバシーのない生活を余儀なくされる。しかしながら、全くプライバシーのない避難所生活は、精神的にも肉体的にも被災者に多大な負荷をかけることになる。
この間仕切りは、柱と梁でできた紙管のフレームを組み立て、梁の部分に家族ごとの目隠し用の布をかけるだけの簡易なものである。布はカーテンのように開閉できるので、日中は開放し、就寝時のみ閉めるといったことも可能。組み立ては非常に容易で、ボランティアや、場合によっては避難者自らが設置にあたることもある。夏には被災地で蚊やハエといった虫が大量に発生し被災者を悩ませていたことから、紙管のフレームに蚊帳を吊った“蚊帳バージョン”も設置した。
各地の避難所を回り50ヶ所・1800ユニット以上の間仕切りを設置し、これらの活動は全て世界中から集められた支援金によって行われた。

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