アルヴァ・アアルトの家具で有名なフィンランドのアルテック社のミラノ・サローネにおけるフィンランドの林産品、紙加工製品製造企業UPM社の紙とプラスチックで作られるラベル製造時に出る廃材でできた製品「UPMProfile」で設計するよう依頼された。この新材は現在梱包用のコーナー補強材として、一辺58mmのLアングルと試作的に作られたデッキ材の2種類のみがある。まずは、素材の強度実験の結果から、圧縮強度の割りに、曲げ強度が弱いことが分かった。そこで、必要強度にあわせてLアングルを組み合わせ2本で「T型」と4本で「十字型」を部位により使い分け、トラス状の柱と梁を構成し、シンプルな切妻造の構造とした。屋根と外壁は、同じくアングルをジグザグに組み、折板状とした。