アスタナはユーラシア大陸の中央に位置しており、古くはシルクロードを経由し、ヨーロッパ、アジアの文化が伝来していった。そこで、ヨーロッパとアジアの2つの文化を融合したユーラシア独自の建築を計画した。アジア的な建築としては、内外の連続を生み出し、全体の空間を覆う大きな象徴的な屋根を、そして、ヨーロッパ的な建築としては、壁で内外を明確に区切るパビリオンのような建物を提案。さらに、劇場が季節や演目などによって自由に変化・移動できるようにした。この劇場は、より多くの人が体験できるオープンな空間とすべく、透明なガラスシャッター、音響調節用のカーテン、暗幕で劇場を囲い、使い方に合わせて自由に開閉できるようにした。すべてを閉じれば古典的な劇場となり、ガラスシャッターを全開すればホワイエとシアターを一体に使うことができる。