シドニーに位置するアトラシアン本社ビルは、フルオープンが可能なファサードシステム「ガラスシャッター」を採用した多階建ての開放的な空間が特徴である。シャッターを閉めるとフルスペックのガラスファサードとして機能し、開放するとアトリウムはシドニーの市街地を一望できる内外一体の空間となる。ガラスシャッターには雨・風・温湿度センサーが搭載されており、天候に応じて自動的にシャッターが開閉する。
オフィス空間の中心には、螺旋状のスロープと吹き抜け空間がある。スロープは従業員の移動と人との出会いを促す。フロア間には小さなミーティングプラットフォームを配置し、人と人との出会いの場としている。吹き抜け空間は、異なるフロア間の視覚的・物理的なつながりを提供し、従業員同士の仲間意識を強める。
木材を最大限に利用するために、鉄骨のフィーレンデール・スペースフレームと木製の耐火構造を組み合わせたメガフロアと、集成材の軸組構造のインフィルフロアの組み合わせが構造コンセプトとなっている。メガフロアは、垂直動線を含むRCのコアで支持される。